国際相続手続きのパターン
Q.国際相続手続きが必要となる場合にはどんなパターンがありますか?
A.大きく分けて、
1.財産が国境をまたぐ場合(財産の国際相続手続き)と
2.相続人、被相続人が国境をまたぐ場合(外国人の国際相続手続き)
があります。国際相続手続きは渉外相続手続きともよばれます。
具体的には、
1.は日本人が海外口座預金や海外不動産をもっていてその財産が相続される場合
2.は日本在住の中国、韓国、台湾等の方が日本の財産を相続する場合
などがあげられます。
いずれにしても、日本人が日本で日本の財産を相続する場合とは手続きが異なります。
もし被相続人が日本に住んでいれば、相続手続きに必要な印鑑証明書や住民票、戸籍謄本などは簡単に手に入りますが、日本に住所がない場合、印鑑登録はおろか印鑑証明書も発行してもらえませんので、印鑑証明書に変わる書類(サイン証明書等)を用意する必要があります。
また、海外に銀行口座や不動産を持っていた場合、被相続人が日本国籍であれば原則、日本の法律に基づいて手続きを行うはずですが、相続財産が海外にあればその国のルールややり方に沿って手続きをする必要があります。
国際相続は相続のケースによって方法も違ってくるためかなり難易度の高い相続手続きになりますし、英語などのコミュニケーション能力、交渉力、調査能力、書類作成の力量も必要になります。
従前はこのような国際相続はあまり問題とはなりませんでしたが、近年、日本人が海外に資産を分散させるケースや在日の外国人が増加しているため、国際相続のできる専門家に相談する必要が出てきます。
ただ、業務が特殊分野のため、国際相続手続きができる専門家はほとんどいないのが実情で、知り合いの弁護士や税理士等に相談しても、きちんとした回答が聞ける可能性は低いといえます。
当事務所では、様々な国際相続のケースを扱っており、日本では数少ない国際相続手続きの専門の事務所です。
国際相続手続きでお困りの際は、是非一度ご相談下さい。